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『怪談』を、梅田ピカデリーで鑑賞。 

げに怖ろしきは、人の心。

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 まだまだ残暑厳しい日が続く今日この頃。蒸し暑い日本の夏には、かき氷と蚊取り線香と怪談が良く似合うのだ。てなことで、行ってきたのがJホラーの旗手と評される『中田秀夫』監督の『怪談』。この映画は、ラフガデオ・ハーンの「怪談」では無く、名人円朝の落語の“怪談噺”『真景・累ヶ淵』をモチーフにしている。そして、『リング』『仄暗い水の底から』など、海外で高評価を受ける中田秀夫監督の和物がどれ位の怖さなのかが、鑑賞のポイントでもあります。
 
 物語の発端は、江戸時代の下総は羽生の村から始まる。武士の深見新左衛門(榎本孝明)の家に借金の取立てに訪れた皆川宗悦(六兵直政)が、逆に新左衛門に切り捨てられて、累ヶ淵に沈めてしまう。やがて新左衛門は錯乱して妻を切り殺し自らも自害。お家は取り潰しとなる。残された男の子は使用人に引き取られ、宗悦の娘達も途方にくれることになる。  人気blogランキングへ

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 それから25年の月日が流れ、江戸の深川で煙草売りの深見新吉(尾上菊之助)は、宗悦の娘で三味線の師匠をする豊志賀と偶然出会うことになる。そして、それが全ての悲劇の幕開きとなるのだった・・・。
 やがて豊志賀と暮らし始めた新吉は、師匠の豊志賀が芸を忘れ新吉との愛にのめり込んでゆく事を危惧するが、一人、また一人と生徒達は豊志賀の元を去って行く。そしてついに新吉が別れ話を切り出すが、逆上した豊志賀と口論になり、振り上げた三味線のバチで、豊志賀は顔を傷つけてしまう。その傷口がやがて怖ろしい腫れ物に変わって行くのだった。正に、バチが当たったと言うべきか・・・。

 本作が映画初主演となる歌舞伎界のプリンス『尾上菊之助』の妖艶な色気。彼の運命を翻弄する豊志賀役の『黒木瞳』の怖いほどの儚い美しさと、凄味のある演技で魅せてくれる。また、美術監督『種田陽平』の作り出す江戸の世界観は素晴らしく、雨が雪に変わる移ろいや、降りしきる雨と長屋の風情に物売りの声が相まって、見応えのあるシーンを作り出している。特に圧巻は、豊志賀が死ぬ夜の江戸の夜空を彩る花火の息を呑む美しさだ。太鼓橋から長屋の屋根をパーンアップしたカメラが捉える隅田川の花火の画は、実に見応えがある。 ブログランキング

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『リング』とは打って変った日本独特の怪談物の怖さを、監督の『中田秀夫』は見事に演出している。むしろ、恐怖とは冷静に距離を置き、ふとした一瞬に怖さを感じさせる。例えば、許されぬ定めの恋に落ちる豊志賀の三味線の弦が突然切れ、宗悦の位牌が倒れ落ちる所作に、和物の怖さ(恐怖ではなく)を感じさせるのだ。勿論、既に死んだ豊志賀が新吉の元を訪れ、死んだと聞かされ振り返ると、籠にのった筈の豊志賀が消え、覗き込んだ新吉の手を突然掴む手が!! 劇場騒然となったシーンだが、この手の脅かしのギミックより、泣かない赤子や錆びた鎌の方がよっぽど怖いのだ。

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『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』 

黄色いブラックコメディの秀作。

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 やっと夏らしい夏になってまいりました。レイトショーに持って来いの季節。で、梅田シネリーブルのレイトショーで観たのがこの映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』であります。

 カンヌ映画祭「批評家週間」招待と聞いて「ほほー!」。なにせ、世界でもたったの7本しか選ばれないという激戦区の選考過程を経て、正式に招待されたわけですね。「大日本人」の「監督週間」とは、ちと違っております。また、うるさ方が多いキネ旬の批評もこぞって高評価。TYOの遅れてきた新人『吉田大八』監督に期待しての鑑賞です。

 物語は、絶対女優に成ってやる!と故郷を飛び出した和合澄伽(佐藤江梨子)が、不慮の死を遂げた両親の葬式で、北陸の田舎に帰省することから始まる。和合家はちょっと複雑な家族構成であり、澄伽の実の妹・清美(佐津川愛美)と、後妻の連れ子である宍道(永瀬正敏)と妻の待子(永作博美)が、一つ屋根の下で暮らすことになる。かつて女優に成ることを父に反対され、父にナイフを突きつけた事件を妹の清美の漫画のネタにされた事を恨む澄伽は、徹底的にイジメモード全開で清美をいたぶるのだった。しかし、兄の宍道は、過去のある事が原因で澄伽を諌める事ができない。そして、チョー自己中キャラの澄伽は、さらに暴走して行くのだった・・・。  人気blogランキングへ

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 強いてジャンル分けすると、ブラック・コメディである本作は、吉田監督の絶妙の演出制球力と出演者達の怪演で、非常に高い完成度を見せる。監督曰く、ヒットではなくホームランを狙ってキャスティングしたという澄伽役の佐藤江梨子も、かなりのハマリ役と見た。なにせ、圧倒的プロポーションを見事なカメラワークで魅せてくれるので、澄伽の女王様振りが際立つのだ。携帯も入らない田舎町で、浮きまくる澄伽。そして、イジメに耐えながらも逆に冷静に姉を観察しつつホラー漫画のネタにする清美。その間で煮え切らない兄の宍道の不甲斐なさと、その妻待子へのDVの数々。しかし実は、じっと耐える妹と、さらに嫁の待子の方が、ずっと強くて怖いのだ。
 上映中、何度も若い女性人の笑い声が場内に起こったが、男性達はちょっと引き気味。それが、ある意味この映画を象徴している。元々、「劇団・本谷有希子」を率いる新進気鋭の女流作家として注目される『本谷有希子』の同名の人気戯曲が原作である。そして、かなり本谷有希子自身が投影された脚本であり、女性が共感できるのも頷ける。
 また、この強烈なインパクトの『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の、腑抜けどもは、世の男達全員を指しているのだろう。とほほ・・・。

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 シネリーブルでも8月半ばまでの上映、しかも8時55分からのレイトショーのみとなっているが、中々見応えのある秀作であることは間違いない。妹の清美が描くホラー漫画と実写が交錯するカット編集や、中島哲也監督の「嫌われ松子」「下妻」のカメラ阿藤正一の映像など、CM界をリードする才能が作り上げる新しい邦画の可能性を是非映画館でお楽しみいただきたい。
 ちなみに、シネリーブルの会費は年間1000円ですが、1000円分のポイントが付き、提示で毎回300円引き、金曜日は1000円で鑑賞と、中々のお得感であります。もちろん、達也も入会しております。

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本谷 有希子 (2005/07)
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「キサラギ」を、パークス・シネマで。 

1BOXムービーだ!!

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まさにIT時代の申し子の様な映画が誕生した。その名も『キサラギ』。遅ればせながら、「なんばパークスシネマ」で観てきました。
 公式サイト等でチェックしていたので、その脚本の面白さは事前にある程度認識しているつもりだったが、来て観てビックリ!!これは只者ではないのだ。練りに練られた脚本はALWAYS3丁目の夕日の『古沢良太』によるもの。監督はWATER BOYSの『佐藤祐一』。新しいエネルギーが、着実に邦画を進化させていると思える。

 その素晴らしい脚本を演じるのは、蜷川幸雄のひぞっこ家元役の『小栗旬』、テレビに映画にマルチな活躍をするオダ・ユージ役に『ユースケ・サンタマリア』。そしてパッチギやのだめカンタービレで躍進目覚しい『小出恵介』がスネーク役で、バンド「ドランクドラゴン」の塚地武雄が安雄。さらに、今や邦画を背負う実力派の香川照之がイチゴ娘役と、芸達者な一癖も二癖もるある5人のメンバーが揃っている。

 物語は、B級アイドルの如月ミキの一周忌に5人のオタク達が集まった事からクラッシュする、1シチュエーションのムービーだ。 
 お宝グッズを自慢しあうオタク達。しかし、オダユウジ(ユースヶ・サンタマリア)が、『ミキちゃんは自殺などしていない。他殺なんだ』と言い出だし、メンバーはパニックになる。そして、次々に明らかにされる5人の素顔。ハンドル・ネームで呼び合う、見ず知らずの男たちには、それぞれ意外なミキちゃんとの接点があったのだ!一人、家元(小栗旬)を除いて。人気blogランキングへ

 ほんの小さなシーンが複線となり、ちょっとした一言がドラマを大きく変える軸になる。グイグイと映画に引き込まれ、まるで自分が6番目のオタクメンバーとして、同じ部屋にいる感覚になる。上手い、実に上手く観客のハートを掴んで物語の中に引き込んでしまうのだ。
 そして、怪しいと思われた男が無実であり、まさかと思った男がミキとごく近い関係と分かる。その二転三転するストーリーとスピード感に、気持ちよく酔わされる。しかも、エンディングではグッと感動までさせてくれるから堪らない。

 『キサラギ』は、今までにないすべてが詰まった1BOXカーのような映画なのだ。スポーツカーのカッコ良さはなくても、ワゴン車の広がりやサルーンの高級感は無くても、十分楽しませてくれる。いや、1BOXならではの魅力で感動させてくれるのだ。

 皆様、大阪地区でもまだまだロングランを続けております。
 是非ぜひ、劇場でお見逃し無く!!


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『傷だらけの男たち』を梅田OS劇場で。 

それは、傷跡の告白。

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 久しぶりに劇場で新作映画を堪能してきた。金城武とトニー・レオン主演の『傷城/CONFESSION OF PAIN』、邦題はかなりダサメの『傷だらけの男達』。しかし、劇場にたどり着くまで、今日が水曜日のレディス・ディであることをすっかり忘れていたのだ。いくら金城+トニーの競演とは言え、やけにレディが多いなぁ~なんて思っていたら、ほぼ99%レディス。しかも皆さん1000円ポッキリでのご入場であります。トホホ…。しかし、ここまで来たら引き返せない。ほぼ満席の最終回、前から4列目のシネスコ・スクリーンの壁がそそり立つ席に陣取り、じっくり鑑賞させていただきましたよ。1800円の元は取るのだ!!

 あの香港ノワールの名作『インファナル・アフェア』のスタッフが再集結して作り上げた今作『傷城/CONFESSION OF PAIN』は、トニー・レオンが脚本段階で演じることになっていた元刑事のポン役を『不夜城』の金城武が演じ、インファナルで切ない瞳の演技で泣かせたトニー・レオンが、逆にクールな先輩刑事のヘイを演じている。このキャスティング・チェンジが吉と出るか凶と出るかが、この映画の最大のポイントである。本来、インファナルの相手役アンディ・ラウが演じてピタッとフィットしそうな役を、対極のトニー・レオンが演じる点が肝なのだ。インファナルのファンを自認する達也としては、当初???な感じだったが、トニーのチャレンジ・スピリットに拍手したい。今までのイメージを良くぞキッパリと捨て切ったと。切ない哀愁漂う捨て犬の様な瞳が印象的なインファナルと打って変ったクールな表情の下に、影を感じさせる大人の演技は見事だった。しかし、ルックスは眼鏡をかけた石坂浩司に似ていなくも無い。でもその分、金城武がカッコ良いのだ。

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 さて、物語りは2003年のクリスマスに沸く香港ナイトから始まる。イブの喧騒でごった返すバーで、刑事のポン(金城武)は慣れない酒を飲みつつ張り込みをしていた。やがて先輩で上司のヘイ(トニー・レオン)も加わり、目星を付けた犯人をバーから尾行する。流れるヘッドライトの川と、目も眩む香港島の摩天楼。空撮を交えながら香港の夜景を見事に切り取りながら容疑者を尾行していく。その途中、ポンはある交通事故を目撃するのだが、これがラスト近くの大きな伏線となっている。やがて、犯人を追い詰めたポンとヘイ達の捜査陣は、連続女性殺人犯の自宅に突入し、見事犯人を検挙するが、明け方自宅にもどったポンを待っていたのは、変わり果てた恋人の姿だった。突然自殺した恋人への思いと傷の痛みに耐えかねたポンは辞職し、3年の月日が流れた。今や酒びたりの私立探偵となったポン。一方、資産家の令嬢スクツァン(シュー・ジンレイ)と結婚したヘイは対照的な立場だったが、二人の友情と信頼の絆に変わりは無かった。しかし、スクツァンの父チャウが何者かに惨殺され、身近な者の仕業と感じたスクツァンは、私立探偵のポンに捜査を依頼するのだった・・・。 人気blogランキングへ

 深い傷に心を閉ざし、現実逃避する様に酒を飲むポンを、金城武が切なく演じる。ボロボロになりながらも、恋人の自殺の謎をたどるポン。クールな表情の下に悲しみの闇を持つトニー演じるヘイ。二人の男の傷ついた魂が、寄り添いながら、最後は深い海の様なエンディングにたどり着く。ほんと、切ないのだ。インファナルとは別物と思いつつも、ほぼ同じスタッフで作り上げたこの映画は、どうしても比較してしまう。
 そして、インファナルのファンであればあるほど、トニー・レオンの変貌に驚き、金城の演技に魅せられる。しかし、アンドリュー・ラウ監督を始めとする全てのスタッフが、香港と言う都市と、香港映画を愛して止まないことがひしひしと伝わってくる。


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 また、この映画は、謎解きのサスペンスとして観てはいけないと思う。心に深い悲しみの傷を負った男達の姿、やり場のない心の葛藤を見せるために、あえてネタバレ承知で物語のプロットは展開する。だからこそ、ヘイの行動を違った角度から観れるのだろうから。

 既に、インファナル同様ハリウッド&ディカプリオでリメイクが決まっていると言う。ディカプリオのオスカーを祈願しつつ、金城武の成長とトニー・レオンのチャレンジ精神。そしてスタッフの香港愛に、チィース!スコッチで乾杯なのだ。
 しかし、全編に流れる味わいのあるサウンド・トラックにいい気分で酔っていると、なぜかラストのエンドロールに流れる浜崎の曲。おぃおぃおぃの、おぃ。酔いが醒めるでしかし!!


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『舞妓 Haaaan!!! 』どすぇ。 

ぎょうさん、笑うておくれやすぅ。

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 レビュー未のドキュメンタリー『ブリッジ』を観て何だかとってもヘヴィな気分だったこともあり、ここはチョット腹の底から笑える映画を、ということで観てきたのが『舞妓 Haaaan!!! 』どす。ジメジメしたうっとおしぃこの季節には、カラッと笑うのが一番どす。ほな、レビュー行きますぇ~。
 
 映画『舞妓 Haaaan!!! 』の脚本は、一見さんお断りという神秘のベールに包まれた“舞妓”の世界をテーマに描いた、クドカンこと『宮藤官九郎』。監督は、宮藤脚本のTVドラマ『ぼくの魔法使い』を見事に映像化した『水田伸生』。この二人が再びタッグを組み、最高のエンターテインメント大作を創り上げた。

 東京の食品メーカー鈴屋食品に勤務する鬼塚公彦(阿部サダヲ)は、平凡なサラリーマン。ただ、熱狂的な舞妓ファンで、『ぼんの舞妓日記』と言うサイトを立ち上げ、暇さえあれば京都に通っている。しかし、お茶屋ののれんをくぐって舞妓と遊んだことは、まだ一度もなかった。そんなある日、お茶屋遊びの常連でプロ野球のスター選手・内藤貴一郎(堤真一)が公彦のサイトを荒らし始めた。怒りに燃える公彦。そんな時、吉報がもたらされた。念願の京都支社への転勤が決まったのだ!!

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 あっさりと同僚OLで彼女の大沢富士子(柴咲コウ)を捨てて、意気揚々と京都に赴任した公彦は、真っ直ぐにお茶屋へ直行するも<一見さんお断り>の壁に呆気なく追い返されてしまう。
 意気消沈の公彦だったが、またまた吉報がもたらされた。なんと、鈴屋食品の社長・鈴木大海(伊東四朗)がお茶屋の常連だったのだ。社長に「仕事で結果を出せば、好きなだけお茶屋に連れて行ってやる」と言われた公彦は、人が変わったように死にものぐるいで仕事に取り組む。そして遂に、かやく別売りトッピングスタイルのオリジナルカップ麺《あんさんのラーメン》を完成させたのだ!!!

 やがて、新商品《あんさんのラーメン》は、あれよあれよと言う間にに日本全国で一大旋風を巻き起こす。社長の言葉通りに仕事で結果を残した公彦は、やっとの思いで念願のお茶屋デビューを果たす。お座敷での宴会も盛り上がり、いざ舞妓はんとの野球拳!!! というときに、泥酔した内藤貴一郎(堤真一)が隣の座敷から乱入。内藤はサイト荒らしだけでなく、お座敷荒らしでもあったのだ。しかし、年俸8億円の内藤は常連で、地位も名誉も金もサラリーマンの公彦とは雲泥の差。そして、内藤は舞妓をはべらせて言い放った。「お金があれば、何してもかしまへんでぇ!」と。

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  ↑ホントにファミマで売られている《あんさんのラーメン》

 公彦は決意した。内藤を見返すためにプロ野球選手を目指すことを(えっ!?)。しかし、ここからが、クドカン節全開となるのだ。
 またその頃、東京で公彦にフラれた富士子も決意した。舞妓になって公彦を見返すことを・・・(ええぇ~)。   人気blogランキングへ

 舞妓の世界を舞台に、夢と笑いとペーソスをミックスとたクドカン・ワールド大爆発!!何が起こるか飛び出すか、全く予測不能の面白さ。野球・映画スター・政治家と、ジェットコースターの様に疾走するストーリー。普通ならあまりの馬鹿馬鹿しさに白けてしまうが、この超エンターテインメント舞妓ムービーは、映画の既成概念を超えるパワーに満ちている。
 ルールや、しきたり満載の舞妓の世界を舞台にしながら、クドカンが描くハイテンション・ムービーは、劇場を大爆笑の寄席に変えてしまうのだ。達也が観た梅田TOHOナビオも、大爆笑の渦でありました。

 普通ここまで脚本を広げてしまうと中々収集が付かないものだが、そこは流石クドカン。ミュージカル仕立ての歌って踊る見事なエンディングで閉めて魅せた。
 ジメジメと嫌な梅雨を吹き飛ばすには、最高の1本。カラット大笑いできる『舞妓 Haaaan!!!』は、ぜひぜひのお薦めです。


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『ダイ・ハード4.0』は、凄い!! 

フリーズするほど面白い!!

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 12年振りに、あの運の悪い男「不死身」のジョン・マクレーンが帰ってきた。ブルース・ウィリス主演、待望の新作『ダイ・ハード4.0』を試写会で観てきました。
 4度目のダイ・ハードは、4.0と言うタイトルからも分かる様に、超ハイテクのサイバーテロが、我らがマクレーン刑事の相手だ。そして、マクレーンと共にサイバーテロに立ち向かうのは、『ジャスティン・ロング』が演じる天才ハッカーのマット・ファレル。テロ集団の首謀者ガブリエルに『ティモシー・オリファント』、その部下で恋人のクールなマイを『マギーQ』が演じている。そして今回の監督は、このシリーズの熱烈なファンでもある『アンダーワールド』の『レン・ワイズマン』がメガホンを取った。

 
 吹っ飛ぶテロリストに舞うパトカー。
 ヘリから落ちても死なないダイ・ハードな敵を相手に
 死闘を繰り広げる我らがマクレーン刑事。
 アナログオヤジのパワー全開です!!
 トンネル内での大クラッシュを潜り抜け、
 F35戦闘機と一騎打ち。地球が滅んでも、この男は死にません。


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 映画の冒頭、20世紀フォックスのオープニングロゴがショートしてフリーズし、サイバーテロを臭わせつつ物語は始まる。マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)は、ストーカーの様に女子大生の娘ルーシー(メアリー・エリザベス)のデートを邪魔するおせっかい親父となって冴えない登場とあいなるが、このシーンもしっかりエンディングへの伏線となっている。
 そんな時、FBIからの連絡で、同じニュージャージーのハッカーの青年のマット(ジャスティン・ロング)の身柄を拘束するように命じられる。しかし、サイバーテロ集団が差し向けた凄腕の傭兵達が、一足先にマットの命を狙っていた。完全武装の傭兵達に、拳銃一つで立ち向かうマクレーン。廊下の消火器を敵に投げつけて爆破するなど、相変わらずのアクションで窮地を脱してワシントンDCへと向かう。
 だが、、テロ集団の首謀者ガブリエル(ティモシー・オリファント)は、7月4日の独立記念日に、全米のインフラをハッキングし、都市機能を麻痺させていた。そんな完璧なテロ集団のプログラムなに紛れ込んだたった一つのバク、それが超アナログ男マクレーンと、天才ハッカーのマットだった。そして、マクレーン達にとって本当にダイ・ハードなのは、これからだったのだ・・・。  人気blogランキングへ
 
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 ジョン・マクレーンの魅力は、なんと言ってもその飾らないキャラクターにある。正義と家族を愛し、どんな困難に直面しても、愚痴と泣き言を言いながらも昔気質の職人の様に仕事を成し遂げる。ベタなジョークを連発しつつ、血まみれになっても冷静沈着に僅かな可能性に全てを賭ける男なのだ。そんな彼に、老若男女を問わずに引き付ける磁力の様なものを感じる。
 また、最新作の4.0には、19年前に製作された『ダイ・ハード』の原点回帰を思わせるアクションとウィットに溢れている。VFXやCGの弩派手なアクションシーンに見慣れた我々も、今回のダイ・ハード4.0には、思わずフリーズしてしまうほどのあっと驚くシーンの連続なのだ。生身の人間一人が最新のジェット戦闘機F35を撃墜したり、崩れるハイウェイをコンボイトラックが駆け上ったり、あまりのシーンに突っ込むのも忘れて楽しんでしまう。少々、テロに至る首謀者の背景が薄かったり、FBIの緩慢な捜査やお約束のエンディングにチョット物足りない気もするが、第一級のアクション・ムービーであることは間違いない。

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 何と言っても、アナログ刑事とサイバーオタクのコンビが繰り広げるアクション・シーンの連発は、正にシリーズ最高。敵キャラのクールなマイを演じたマギーQとのエレベーター・シャフトでのバトルシーンは、ココまでヤルか?!と言うほど、息を呑むシーンが畳み掛ける。誘拐された娘の奪還に執念を燃やすマクレーンの鬼気迫る姿にどひゃ~。 今回もマクレーン刑事は、大大大ハードで、アン・ブレイカブル!! 『ダイ・ハード4.0』は、期待できます!家族で、カップルで、ぜひお楽しみいただきたい一本なのだ。


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『ボルベール<帰郷>』を試写会で。 

娘は母に、母は娘に帰郷する。

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 嫌いな梅雨入りに体調不良。あまり乗り気ではなかった試写会でしたが、観て良かったと思える映画。特に女性の方には、必見のお薦め映画であります。
 監督は『トーク・トゥ・ハー』『オール・アバウト・マイ・マザー』の『ペドロ・アルモドバル』。主演はアルモドバル監督と『オール・アバウト・マイ・マザー』以来の顔合わせとなる『ペネロペ・クルス』。

 多感なティーンのころ母(カルメン・マウラ)との関係が悪くなり、親と別居していたライムンダ(ペネロペ・クルス)は、火事でその両親を失っていた。そして今は失業中の夫と15歳の娘パウラ(ヨアンナ・コバ)のために、空港で慌ただしく働く日々を過ごしている。そんなある日、母のお墓の掃除で帰郷した田舎で、火事で死んだはずの母親を見たと言う噂を耳にする。そして、肉体関係を迫ってきた父親(実は義理の父)を、娘のパウラが殺してしまうという事件が起こってしまうが・・・。

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 その後、幽霊騒ぎやライムンダと娘パウラの事。父の死と病の友人の娘への償いなど、ストーリーの中で謎となっている母との確執が、ラストの10分で雪の様に消えてゆく・・・。大事なポイントなので、敢てレビューでは触れませんが、ホント良く練られた脚本です。
 この映画『ボルベール』は、カンヌ映画祭で最優秀脚本賞と最優秀女優賞(何と主演助演の6女優全員)を受賞し、母として、娘として、そして女としてのままならない人生をたくましく生きる女性たちの生き様を赤裸々に描き上げている。人気blogランキングへ

 アルモドバル監督らしい赤をベースとしたビビッドな色彩の中で展開する人生賛歌を堪能できるが、思わずクスッ、ニヤっとするコメディの要素や、母が観ているテレビがヴィスコンティ監督の「ベリッシマ」なのも、中々ナイスなのだ。人間の生と性、死と詩をリアルに描く世界観は、日本やハリウッドには無い、やはりラテンの血の成せる業なのか。
 これだけヘヴィーなテーマで脚本を書くと、普通観るに耐えないほどのドロドロと陰鬱な映画になりがちだが、この『ボルベール』がその対極に描かれているのは、監督の力量に寄るところも大きいだろう。
 また、ペネロペが劇中で歌うタンゴの名曲『ボルベール』は実に見事で、歌の上手さと切ない歌詞が相まって彼女の母同様熱い涙をこらえ切なくなる。
 
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女達の悲しさと、切なさと力強さ。母と娘の、深い愛情と、男には到底知ることも出来な強い絆。タイトルの通り、母は娘に、娘は母に、そして女は少女に帰郷します。達也が女だったら、ぜひ母か娘と観たい映画ですね。でも、男はいったい何処へ帰ればいいのでしょう・・・。

 それにしてもペネロペ、真赤に匂い立つような良い女ですねぇ(視点がオッサンやん)。しかし、ポスターの写真は、チョッとカルーセル麻紀にも似てるしぃ。でも、ハリウッド作品でしか彼女を知らないなら、きっとこの映画で見方が変わります、絶対!!


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『プレステージ』は、映画自体がトリック。 

映画自体が
自らを犠牲にした一つのマジックなのだ。


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 ※ネタバレに要ご注意!!

 97年も早半年が過ぎましたが、今年も益々映画が好調です。
 昨年は21年振りに邦画が洋画を興行収益において上回った年でしたが、今年はハリウッドも負けてはいません。次々と新作・力作を日本のスクリーンに送り込んでくれます。これは、映画ファンにとっては、嬉しい歓迎すべき出来事であります。
 さて、今年前半のズラリと並ぶ秀作洋画の中でも決して見劣りしない一本を、試写会で観て来ました。タイトルは『プレステージ』。あの『メメント』で、従来の映画レトリックを塗り替えた『クリストファー・ノーラン』監督が、「クリストファー・プリースト」の小説『奇術師』を映画化したものです。

 この映画は、そもそも映画の全編がトリックで、至る所にその伏線が仕掛けられています。従って、その仕掛けに触れず、ネタバレせずにレビューすることは、仕掛け無しの空間移動よりも難易度が高く、いやほとんど不可能なので、敢てトリックに触れつつこの映画自体に仕掛けられたイリュージョンに迫りたいと思うのであります。

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 物語の舞台は19世紀末のロンドン。若き奇術師アンジャー(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)は、奇術師ミルトンの元で修行をしていた。しかしある日、アンジャーの妻で助手のジュリア(パイパー・ペラーボ)が水中脱出に失敗して死亡。事故の原因はボーデンの結んだロープが外れなかったことだった。これを機にアンジャーは復讐の鬼へと変貌し、妻が亡くなったことが原因で二人は敵対するようになる。次第に二人の競争は過激になり、流血の争いを繰り返すことになる。
 やがて、名声を手にしたボーデンは、サラ(レベッカ・ホール )と結婚し幸せな日々を送る。そしてついに、新しいマジック「瞬間移動」を披露するのだった・・・。

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 この『プレステージ』も、『メメント』程ではないが、複雑な時間の変換を軸にしている。アンジャーがステージの下で水死し、そのライバル殺しの犯人としてボーデンが収監され、獄中で手渡されたアンジャーの日記によって回想することから始まっている。しかも、その後さらに時間が前後しつつ、トリックの伏線となる謎が散りばめられているのだ。推理力も然る事ながら、よほど記憶力がないと付いて行けない。
 また、『デビィッド・ボウイ』演じる科学者「ニコラ・テスラ」を全く知らないと、唯のSFインチキ映画に見えてしまう。

 そして更に、一流のマジックは、タネや仕掛けのないことを観客に確認させる「プレッジ」、パフォーマンスを展開する「ターン」、そして最後に予想を超えた驚きを提供する「プレステージ(偉業)」の3パートから成り立っているが、この映画自体がこの3パートから成立している。序盤のマジックの舞台裏の種明かしと、幾つかの伏線。中盤の激しいトリック合戦。そして、最後に明かされる二人の隠された驚愕の真実。

 最後に勝ったのは、アンジャーか、ボーデンなのか。

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 一応最後に生き残った者の勝ちにも見えるが、トリックはこのままでは終わらない。ボーデンが死ぬ間際に残した言葉は、『アブラカタブラ』。
 この言葉の語源はアラム語の『私が言うとおりになる』または『この言葉のようにいなくなれ』の意味だ。人気blogランキングへ

 しかし、アンジャーは何故何度も、もう一人の自分を苦しい『溺死』で殺したのか。そして、その水槽を処分せずに地下に保存し、ボーデンに見せるようにしたのか。

 達也としては、アンジャーの喪った妻への愛がプレステージと感じたが、皆さんはどう見るのか・・・。

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