fc2ブログ

『虹の女神 Rainbow Song』は、8mmの距離感。 

水平の虹は、二人の架け橋。
淡く消えたけど、何かを残したのかな。



この商品の詳細を見る

予定通りに、土曜日の午後ナビオTOHOシネプレックスで、観てまいりました。

何だかとっても懐かしい匂いがした。放課後の教室の窓から空を見上げた時の、

太陽と埃の匂い、そんな感じ。

熊澤尚人監督+岩井俊二プロデュース。しかも、主演の上野樹里と市原隼人に

蒼井優と来れば、弥が上にも期待は膨らむ。

良くて当たり前、それ以上に何かを期待してしまいます。

もちろん、嬉しい発見が一杯ありました。   ブログランキング

もう多くの方が観られたので、詳しいプロットの紹介は割愛しますが、

達也が気付いた点を幾つかコメントしてみますと、

◎カメラワークが最高! 登場人物の心情を語り、絶妙のアングルで決まっております。

智也(市原隼人)があおい(上の樹里)の薬指にお札の指輪をはめた時、

二人が虹を見上げると同時にカメラがパーンダウンし、足元の水溜りに

水平の虹が映る。これぞプロの技。正にこの時、あおいは智也に恋をしたのですから。

◎自主制作映画の「THE END OF THE WORLD」には、あおいの気持ちが満ちている。

20061126141242.jpg


ホルストのジュピターと、「終わったのは私だけだった…」の台詞に涙。

◎相田翔子演じる森川千鶴とのシーンが長すぎる、不要との意見もあるが・・・。

久保サユミ→麻倉今日子→森川千鶴と、女っぽい女の子の外見に引かれる智也が、

千鶴から別れ際に「ホンとのことを言ったら、付き合ってくれた」と言われ、

初めてあおいの「ホンとの」気持ちに気付いて、ベランダから水平の虹と言葉を送る。

その大切な伏線になっております。   人気blogランキングへ

◎陸橋の上の智也のプロポーズは、いい加減な気持ち?

その前のデートカフェで、誰も男から手を上げてもらえなかったあおいの姿を見て、

手を上げようとしたが果たせなかった智也。まだ本気で一人の女としてあおいを愛して

はいないのを知って、あおいは同情で愛そうとする智也にキレたのでした。

◎言葉のチカラ。

屋上での会話、「日本にいればって、わたしじゃないんだ・・・」

代筆したラブレターの裏に書かれた「優柔不断な所も好き。根性ない所も好き。

ひとりじゃなんにも出来ないところも好き。鈍感な所が好き。笑った顔が一番好き…。」

すべてに気付いていた盲目の妹かな(蒼井優)の最後の言葉、

「ばかだなぁ、お姉ちゃんも、智也さんも・・・」には、うるるんだ。

20061126141503.jpg


総論として、岩井俊二の映像と熊澤尚人の言葉が見事に解け合った秀作と言える。

絶妙のキャスティングや、映像の完成度は言うまでも無いが、若い世代に向けた、

岩井俊二の温かい眼差しを感じた。

『スワロウテイル』や『リリイ・シュシュのすべて』で蒔いた種が、見事に実った映画だと思う。

20061126141335.jpg

また、この映画は、岩井俊二がプロデュースする企画開発プロジェクト

<playworks>の第1弾。若い世代の映画界への参入を促す、エールも送っているのです。

うん、邦画の未来もチョッと明るくなってきたぞ。

この映画、今は亡き篠田撮影監督へのオマージュとして作ったんだろうなぁ・・・。

達也としては、そんな大人の岩井さんにエールを送りたいのでありました。

ブログランキング

にほんブログ村 映画ブログへ
FC2 Blog Ranking  ← 応援ヨロシク!

 『リリイ・シュシュのすべて』の映画レビューは、コチラ。