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『蟲師』は、世界と共生する。 

  
蟲師は観るではなく、感じる映画。
ただ、あるがままに・・・。


20070401082034.jpg


公開初日の24日に、梅田のブルク7で観て来ました。

当日は、1回目と3回目にオダジョーの舞台挨拶があるとあって、全席ソールド・アウト。

達也の観た2回目は舞台挨拶が無いにも拘らず、ほぼ満席。仕方なく、映画人生初の、

最前列からの鑑賞となりました。しかも、左サイド。なんじゃこの角度は!!!

そんな場所と角度から見たせいか、ほかのレビュアーの方々とはちょっと違う評価と

レビューになっております。

なんせ、この角度から観ようとすると、画面の早い動きに視線が追いついて行かない。

しかも、注意力を削がれるので、音声にも非常に注意しつつの鑑賞を強いられる。

よって、目と耳を総動員して、必死でスクリーンに対峙したのでありました。

さて、肝心の映画ですが、世界を震撼させた劇場アニメ『AKIRA』の

大友克洋監督による実写版の映画だ。   人気blogランキングへ

漆原友紀原作の人気コミック「蟲師」をベースにしたこの作品は、エンタメ系と言うより、

アート系に近い仕上がりになっている。しかも、原作や評価の高いアニメ版のファンには

納得しがたい要素も多く、現時点ではあまりいい評価を聞かない。

しかし、原作や優れたアニメ版をそのままトレースするのであれば、

わざわざアニメ出身の大友監督が実写の映画版を作る必要も無い。

大友監督は世界のワールドワイドなオーディエンスに向けた深いメッセージを、

この実写版・映画『蟲師』に込めているように思えたのだ・・・。

20070401085207.jpg

映画のオープニングシーンは、雲海が漂う山の斜面にカメラがゆっくりとズームして

ゆく事から始まる。蟲をイメージさせる不思議な音が流れ、荒いトーンのフィルムの

スクリーンに、大粒の雨が降っているのが分かる。カメラがさらに寄ると、

山の斜面を縫うように一本の道が伸びており、そこを進む母子の姿が映し出される。

降りしきる雨の中、次の村落へと急ぐ母子。木々の間からは、蟲がゆっくりと中を舞う。

すると、突然山が崩れ、土石流が母を飲み込み押し流す。

少年が土砂に埋もれた母を捜している姿を、銀髪の女ヌイの肩越しに映し出す。

雨に煙る深い日本の山谷。幽玄な響き。

それだけですっかり源日本のDNAが覚醒される。

達也としては、いい感じで大友版『蟲師』の世界に入って行けた。

そもそもこの映画版は、マンガにある4つの話、「やわらかい角」「筆の海」、

そして「雨がくる虹がたつ」と「眇の魚」を組み合わせてさらにアレンジして作られている。

そこに、大友監督が込めたメッセージも加え演出されているのだ。

そして、そのメッセージとは、『いまある世界との共生』では無いだろうか。

主人公のギンコ(オダギリジョー)は、『蟲師』と呼ばれる漂白の者だが、

彼は決して蟲を退治する訳ではない。あるべき場所へ戻すと言ったほうが良いだろう。 

だから、4つ選ばれた原作の物語の『やわらかい角』を冒頭に持ってきている。

この話しは、『阿』と『吽』と言う一対になった蟲の話しだが、音を食らって奪う蟲と、

角を人面に作って音を出す蟲が、自然界のバランスを象徴している。

そして、蟲師のギンコは、そのバランスを元に戻してやるだけなのだ。

20070401094807.jpg

また、生まれながらにして禁種の蟲を宿す淡幽(蒼井優)は、蟲に寄生されながらも、

文字で蟲を封じ、蟲を愛でる。映画のハイライトでもある淡幽が菜箸で蟲(文字)を書に

封じるシーンでも、蟲を殺したりしない。ただ、書移す(写す)である。

トコヤミが覚醒して弱ったギンコは、旅の道中で人を蟲から癒し、自分もまた癒される。

それが、この対立と戦いの連鎖にまみれた現代世界へのメッセージに思えるのだが・・・。

ただ、ちょっと分かりにくいのが、ヨキ(=ギンコ)を探して旅を続ける

謎の蟲師のヌイ(江角マキコ)の存在だ。母を亡くしたヨキを救い、

自分の息子の面影をヨキに見たヌイは、ヨキを遠ざけようとするが、

ヌイを慕って着いて来るヨキを、図らずしもギンコに変えてしまう。

自らがトコヤミに犯され、トコヤミと成りつつ、トコヤミを半分持つ類稀な蟲師

『ギンコ』を覚醒させたのだが、このプロットからは分かりづらい。

特に、ヌイが連れている聾唖の男が分からない。ラスト近くで光脈筋に近い小屋で、

子供を殺していた様に思える。目が見えぬヌイと聾唖の男は補完し合う

関係と見て取れるが、子供殺しは意味が分からない・・・。

ただ、ヌイとギンコが再び出会うことでヌイは光に包まれ癒された。

そしてギンコは、蟲をヌイに集めてやる手はずを整え、一人旅立つ。

再び、人を癒し、自らが癒され、そしていつかトコヤミを完全に封じる

真のギンコとなる為に・・・。
20070401095535.jpg

当然、映画は観る人によって賛否両論あるだろうし、つまらない映画も多い。

ただ、この『蟲師』は、多くの可能性と魅力に溢れた秀作なのだと達也は感じる。

もちろん、単なる蟲の知らせを拡大解釈しているのかも知れません。

この映画を直感的・右脳で捉えたら、そう感じるだけなのです。

つまらないと感じたら、蟲が好かないだけなのですよ、キット。

そして、またそれも正解。

しかしこの映画、見事なVFXと琵琶湖周辺の圧倒的に美しい源日本のロケーションを

観るだけでも、価値があります。

近頃日本の自然が破壊されたと言う話しをよくに耳にしますが、

どっこい捨てたもんじゃない。

破壊されたのは、日本人の心のほうかも知れませんよね。

いゃあ、映画ってヤツは・・・ホント。


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Comments

こんにちは!

TB&コメ、ありがとうございました!
あたしも、悪いとは思わないのですが、
いかんせん、原作ファンの方々にとっては、、、
読むのもイヤになるような悪評が多いです、、、
よほど良いんでしょうね、原作コミック&アニメ。

猫姫様、良いんです。

猫姫様、お久しぶりです。

猫姫様の、素直なレビュー好感が持てました。
お問い合わせの原作&アニメですが、
良くこんなニッチな世界観を、
こんなにも多くの人が評価するものだ・・・、
と嬉しくなるほど良いんです。
本来なら一部のカルトなファンが
楽しむ的なテーマだと思いますよ。

そう考えると、日本も捨てたもんじゃないな。

こんにちは♪

TB&コメ感謝でした。
海外ロケかと思えるような日本の自然の美しさも見どころの
一つですよね。
恥ずかしながら原作がヒットしているこすら知らなかったこ
ともあって全く先入観もなかったので素直に楽しめ感動できました。
TATSUYAさんと同じでラストでの殺しの意味がサッパリでした。

今後とも、仲良くしてやってくださいね♪ (゚▽゚)v

風情♪さん、こちらこそ。

風情♪さん、ようこそ。

ラストの殺し、未だに???です。
ノベライズ版『蟲師』も読んだのですが、
そのシーンは出てこないのですよ。
前半、特に虹朗と別れるまでは良いのに、
その後があまりに説明不足。
ヌイの母としての苦しみも、
観客には伝わっていないのでは・・・。
そこが、チト残念です。

こんばんは

うーむ、映画の受け取り方って本当に人それぞれですね。
私にはとにかく話が判らなくて、今年二番目に退屈な映画だったんですが。
世界観では流石に魅せるだけに、もうちょっと話をちゃんと構成してくれと思ってしまいました。
ちなみに私の故郷のあたりには、虫下ろしという事をしてくれる民間の治療師みたいな人たちが今でもいます。
疳の虫などを取ってくれるという。
私も子供のころかかった事があるそうです。
恐らく原作の元になってるのはそういう話なんでしょうね。

ノラネコさん、ようこそ!

ノラネコさん、いらっしゃいませ。

『蟲師』は映像のクオリティ、ロケーションの美しさで、
その世界観に共感できてしまいました。
主演の二人、オダジョーと蒼井優も
好きな俳優なので、
かなり贔屓が入っているかも・・・。
>虫下ろしという事をしてくれる民間の治療師
凄く興味深いお話しですね。
映画も世界も、まだまだ不思議がいっぱいです。

おひさしぶりです

達也さん、こんにちは!
わたしは実写も原作も観てません。
アニメ版の「蟲師」のみ見ての感想ですが、この世界観は素晴らしく、すうっと物語に入っていくことができました。

ただみなさんおっしゃるように実写だとオダジョーがウェンツ君とかぶる気がしますよね~。(笑)
ちょっと損してますね。
映画は画像だけ観てると昔の里見八犬伝風テイストを想像したりしてますが、いかがだったでしょうか?

しゅぺる&こぼる さん、ようこそ!

しゅぺる&こぼるさん、
いらっしゃいませ。
『里見八犬伝』は、角川のですか?
日本独自の世界観が似ているかもしれませんね。
オダジョーの髪、もう少し短くして
グリーンのコンタクトでも入れて欲しかったですね。
でも、他に無い素敵なトーンの映画でした。

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