『アポカリプト』は破格の映画だ。
次代の鼓動を体感せよ。
キリスト最後の24時間を描いた『パッション』以来、何かとお騒がせ男のイメージが強かったメル・ギブソンが、再び輝きを取り戻した。6月16日からロードショーの『アポカリプト』がいい。
早速試写会で鑑賞したが、全編手に汗握るアクションシーンの連続。そして、『猿の惑星』以来の衝撃のラストシーンに、ヤラレタ。
物語は、マヤ文明後期の中央アメリカのジャングルが舞台。誇り高き狩猟民族の血を受け継ぐジャガー・パウ(ルディ・ヤングブラッド)は、酋長の父、そして妻や子供とともに平和な暮らしを送っていた。ところが、ある日、マヤ帝国の兵隊達による襲撃を受け、仲間とともにピラミッドに連れ去られてしまう。そこで彼らを待ち受けていたのは、干ばつを鎮めるための生贄を捧げる儀式だった。
一方、村に取り残された妻と娘は、深い竪穴から脱出できずに苦しんでいた。一人また一人と、祭壇で心臓を抉り取られ、首をはねられて行く。そして、ついにジャガー・パウが祭壇に押さえつけられることになるが・・・。
ほとんど全ての俳優が素人でありながら、
今まで観たこともないほど自然な芝居をするが、
ある意味当たり前かもしれない。
しかし、表情の一つ一つが、本当に素晴らしい。
そして、スタントやCGを廃した徹底した肉体の衝突。
切り裂かれる肉、折れる骨、噴出す血しぶき。
300のそれを遥かに上回る生々しい残酷シーンの連続。
しかし、全てのシークエンスを伏線として、
ラストに訪れる衝撃のクライマックスに唖然とする。
逃げるジャガーパウと追うマヤ人達が目にしたものとは・・・。
うーん、なるほどそう来たか。これにはビックリした。
スクリーンを見つめる全ての瞳が釘付けだった。
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恐怖心が心を支配する時、恐怖が争いを生み、争いが新たな恐怖を生む。
しかし、新しい時代(=アポカリプト)は、音も無くすぐそこまで来ている。
逃げるものと追うものがやがて逆転し、恐怖が勇気に変わるとき、
新しい時代が訪れる。
アポカリプトとは、ギリシア語で、新しい時代の意味だが、
そのタイトルに込められたメッセージを、
理性ではなく本能で体感させる凄い映画だ。
ある意味これは、21世紀の今と言う時代を映す鏡でもある。
メル・ギブソン監督の映画に賭ける「ブレイブ・ハート」と「パッション」に、拍手。
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- [2007/06/06 00:10]
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Comments
達也さん☆
おはようございます。
しっかり伝わるレビュー、読ませていただきました、
わたしも昨日初回で早速観てきました。
凄かったですね~。
メルギブソンも、主演の人はじめキャストたちも、全てリアルな感じが怖かったです。
mig さん、アリガトです。
migさん、ようこそ。
『300』と前後して観たのですが、
『アポ』の方が断然恐かったです。
何せ、CGやスタントを廃した
生身の激突ですから。
そして、ラストの驚くべき次代との遭遇が、
一番恐かった・・・。
私も『300』より『アポカリプト』かな。
アニメとして『300』の絵は好きだし、スパルタの男たちも好きだけど...映画の持つエネルギーと生の感動は、こちらですね。
素人ばかりという事ですが、むしろ本当の役者さんはどの人とどの人だったんでしょうかねぇ。
あんさん、おはようさん。
あんさん、いらっしゃいな。
『300』も『アポかリプト』も、
今までに無い映画だと思います。
共に今後の映画制作に、大きな影響を
与えそうですが、
メルギブの情熱は凄いと思います。
舌禍に注意して、
いい映画を作り続けて欲しいものです。
こんばんは
うーん、私は逆にあのラストはテーマ性のこじつけに思えてしまったんですよね。
正直言って、メル・ギブソンのSM趣味があまりにもビジュアルとして前面に出すぎて、テーマの部分は全体に薄い感じでした。
これはこれでM仲間として嫌いではないですけど(笑
ノラネコさん、ようこそ!
ノラネコさん、いらっしゃい。
なるほど、Mel GbsonのMは、
そのMですか。
そう言えば、『ブレイフハート』でも、
ラストの残酷な処刑シーンを、
これでもかと自分で演じて嬉々としていましたよね。
でもこの映画、嫌いじゃないです。
と言うことは、達也もMなのかぁ???
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『アポカリプト』
(原題:Apocalypto)----これって確かメル・ギブソンが全編マヤ語で撮ったとか言う映画だよね。『パッション』を思い出すニャ。「うん。観る前から『この映画怖すぎ…』という噂を聞いていたんだけど、思っていたのとは少し違っていたね」----ふうん。でもストーリーは知っ
アポカリプト/APOCALYPTO
メル・ギブソンがこれまで監督してきた作品、全部好き{/ee_1/}『パッション』に続く新作を楽しみにしてたので、CM、劇場予告、公式サイトのトレーラー、一切観ずに完全予備知識なしで挑みました~。あとで知ったけど先行上映で観てきた☆今回極力情報、画像抑えめ、でもネタ
アポカリプト
アポカリプト(2006 アメリカ) 原題 APOCALYPTO (新たな時代、除幕) 監督 メル・ギブソン 脚本 メル・ギブソン ファラド・サフィニア 撮影 ディーン・セムラー 音楽 ジェームズ・ホーナー
「アポカリプト」レビュー
「アポカリプト」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *出演:ルディ・ヤングブラッド、ダリア・エルナンデス、ジョナサン・ブリューワー、ラオール・トゥルヒロ、他 *監督:メル・ギブソン 感想・評価・批評 等、レビューを含む記事・ブログからのトラッ
アポカリプト
300人むさ苦しいの腹筋に続くのは、数千人の生尻。熱心すぎるキリスト教徒として知られるメル・ギブソンが、どうして異教の民を描いた映画を撮ろうと思い立ったのか。マヤ文明自体に焦点を当てた映画も観たことが無くて、『アポカリプト』を興味津々で観てきました。★★★
アポカリプト(Apocalypto)
Will Durant "A great civilization is not conquered from without, until it has destroyed itself from within," 「文明は外部から征服される前に内部崩壊する」――出鼻でこれが引用紹介されたのは、マヤ文明の崩壊と環境破壊などに直面した現代文明の崩壊を
「アポカリプト APOCALYPTO 」映画 感想
皆既日蝕の映像に少し違和感有り。すいません、いつもの突っ込みを入れさしてもらいま
アポカリプト◆マヤの勇士を描く神話的アクション大作
「アポカリプト」 (2006年・アメリカ) 監督:メル・ギブソン 共同脚本:メル・ギブソン/ファラド・サフィニア 撮影監督:ディーン・セムラー 出演:ルディ・ヤングブラッド/ダリヤ・ヘルナンデス/ラオウル・トルヒーヨ「手に汗握る」という映
『アポカリプト』観たー!
走れ!マヤ帝国軍から黒いジャガーから”恐れ”から、走り抜けろ!!ビビリのくせして ”R-15”の映画が続いています。ぎゃあ!今度の映画も凄いです。アドレナリンもドーパミンも、出まくりMAX!予算の大部分
アポカリプト [映画]
★★★★★★★★★☆ http://www.apocalypto.jp/ (ア
アポカリプト・・・・・評価額1450円
一見歴史冒険物に見えるが、本質は真性Mによる変態さん映画である。オスカーを受賞した「ブレイブハート」でもその気は見えたし、前作の「パッション」も痛さ全開だったが、これだけ続くともはや断言しても良いだろう。メ
アポカリプト
アメリカ アドベンチャー&アクション&サスペンス 監督:メル・ギブソン 出演:ルディ・ヤングブラッド ダリア・エルナンデス ジョナサン・ブリューワー ラオール・トゥルヒロ【物語】誇り高き狩猟民族の血統を受け継ぐ青年...
アポカリプト (Apocalypto)
監督 メル・ギブソン 主演 ルディ・ヤングブラッド 2006年 アメリカ映画 138分 アクション 採点★★ 映画ってのは結局のところ娯楽の一つであるが故に、たとえ作り手の主義主張に多少相容れることが出来ない部分があったとしても、映画自体が面白ければ基本的には全く問題
アポカリプト
本物を見せられているような生身のアクション。妻子を救うため、ジャングルを疾走する主人公から目が離せない、生き残りのための壮絶な闘いを描く映画。
アポカリプト
【APOCALYPTO】R-152007/06/09年公開製作国:アメリカ監督・製作・脚本:メル・ギブソン出演:ルディ・ヤングブラッド、ダリア・エルナンデス、ジョナサン・ブリューワー、ラオール・トゥルヒロ 主人公を見ていたらなぜかロナウジーニョが頭に浮びました。あの走りでしょ...
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